ワンちゃんに適切なドッグフードの量を導き出す計算方法

ワンちゃんにドッグフードを食べさせるとき、パッケージ裏に記載されている給与量を参考にしている飼い主さんも多いと思います。

パッケージ裏に書かれた量というのは、使われている原材料や成分値をもとに、メーカー側がワンちゃんの体重に応じて必要なエネルギー量を算出したものになります。

なので、ワンちゃんにドッグフードを食べさせるときは、基本的にパッケージ裏の給与量どおりで問題はありません

しかし、もちろんワンちゃんにも 1 匹 1 匹個体差があり、小型犬や中型犬、大型犬など違いはあります。

食欲旺盛な子もいれば、少食な子もいるように、すべてのワンちゃんがドッグフードを給与量どおりに食べてくれるとはかぎりませんよね。

そこで、自分のワンちゃんに適したドッグフードの量はどれぐらいなのかを知るために、いろいろまとめてみたので紹介していきます。

体重別で見る平均的なドッグフードの量

まずは、平均的なドッグフードの量はどれぐらいなのかを見ていきましょう。

一般的にワンちゃんに与えるドッグフードの量というのは、体重を基準に計算されるのですが、平均的な量を知っておかないと、必要な栄養素が足りない、または過剰摂取という問題がでてくるため、きちんと把握しておくことが大事です。

体重(kg) 2~3ヶ月 4~5ヶ月 6~7ヶ月 8~9ヶ月 10~11ヶ月 12~13ヶ月
トイ
(5~10kg)
65g 85g 95g 85g 65g 70g
小型犬
(5~10kg)
145g 165g 180g 165g 155g 165g
中型犬
(10~25kg)
215g 235g 255g 255g 235g 225g
大型犬
(25~45kg)
385g 405g 425g 440g 425g 405g

これがおおよその平均となります。小型犬と大型犬とでは、半分以上もドッグフードの量が違いますね。

また、どの体重のワンちゃんでも 8 ヶ月以降ぐらいから量が減っているのにお気付きでしょうか?

この 8 ヶ月以降というのは、ワンちゃんが子犬から成犬へ大きく変化していく時期のため、ドッグフードを食べさせる回数を少しずつ増やしていく必要があるんです

そのため 1 回の量を減らして、食べさせる回数を増やすというのが一般的なドッグフードの与え方になりますね。

もちろん上の表はあくまでも平均なので、ドッグフードの種類によっては多少違うところもあると思いますが、一応頭に入れておきましょう。

ドッグフードの量は給与量に当てはめてはいけないときもある

冒頭でも書きましたが、ドッグフードの量というのは、ワンちゃんの体重に応じて給与量どおりに与えるのが普通です。

しかし、この量というのはあくまでも「目安」であって絶対ではないんです。

特に、肥満気味や痩せ気味のワンちゃん、シニア犬などは、パッケージ裏に書かれた量に当てはめるのは NG といえます

同じ月齢のワンちゃんと比べたときに、平均体重のワンちゃんと肥満気味のワンちゃんとでは、摂取エネルギー量と消費エネルギー量は違ってくるため、肥満気味のワンちゃんが給餌量どおりに食べていては、当然栄養過多になってしまいますよね。

ワンちゃんの肥満の原因としては、

  • 食べ過ぎにより、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ってしまっている
  • 運動不足により、消費エネルギーが摂取エネルギーを下回っている
  • 遺伝的にエネルギーを溜め込みやすい体質

などが考えられるため、こういったときはドッグフードの量を少し減らしても問題はありません。

また、痩せ気味のワンちゃんはその逆で、ドッグフードから摂り入れるエネルギー量が少なすぎることが考えられるため、給与量よりも少し多めにドッグフードの量を調節してあげるのがよいでしょう。

そして、シニア犬に関しては、加齢にともなって運動量が少なくなり、成犬時と比べてエネルギー要求量が減ってきます

動かずに寝ていることも増えてくるので、給与量どおりに与えていては肥満の原因につながってしまいますよね。

シニア犬専用のドッグフードを食べさせている場合は、パッケージ裏に書かれた量でも問題ありませんが、全年齢対応のドッグフードをあげているのなら、給与量は気にせずに、ワンちゃんが全部食べ切れるぐらいの量を目安に与えるのがよいでしょう

ワンちゃんに適したドッグフードの量を計算する方法

結局のところ、ドッグフードの適切な量というのは、ワンちゃんによって違ってくるということです。

肥満気味や痩せ気味のワンちゃん、シニア犬などは、食べさせる量を調節してもいいということがわかったと思いますが、では、どのぐらい増やしていいのか? 減らしていいのか? 迷いますよね。

そんなときには、1 日に必要なドッグフードの量を計算で出すことができるんです。

「計算」と聞くと、面倒くさいと感じる人も多いと思いますが、実際ちょっとややこしい計算式になっています。

まず、ワンちゃん 1 匹 1 匹に合ったドッグフードの量は、

「安静時エネルギー必要量 × 活動係数 = 1 日に必要なカロリー」

で出すことができます。

「安静時エネルギー必要量」というのは、生きていくために最低限必要なエネルギーのことです。人間でいうところの基礎代謝と同じですね。

計算で 1 日に必要なカロリーが出たら、最後にドッグフードのパッケージに書かれている 100 gあたりのカロリーを割れば、ドッグフードの量がわかります。

つまり、まとめると、

「安静時エネルギー必要量 × 活動係数 = 1 日に必要なカロリー」

「100 gあたりのカロリー ÷ 1 日に必要なカロリー × 100 =  ドッグフードの量」

ということです。

しかし、ここで問題なのは「安静時エネルギー必要量」と「活動係数」がわからなければ計算することができないということです。

そこで、「安静時エネルギー必要量」と「活動係数」をお教えします。

▼安静時エネルギー必要量
kg kcal kg kcal kg kcal
3 160 22 711 52 1,356
4 198 25 783 55 1,413
5 234 27 829 57 1,451
6 268 30 897 60 1,509
7 301 32 942 62 1,547
8 333 35 1,007 65 1,602
9 364 37 1,050 67 1,638
10 394 40 1,113 70 1,694
12 451 42 1,155 72 1,730
15 534 45 1,216 75 1,784
17 586 47 1,257 77 1,819
20 662 50 1,316 80 1,872
▼活動係数
状態 活動係数
成犬(1歳以上) 1.8
去勢・避妊 1.6
老犬・高齢犬 1.4
肥満気味 1.4
痩せ気味 1.0
ケガ・病気 0.8~1.0

安静時エネルギー必要量は、計算で出すこともできるのですが、早見表を見たほうがラクなのでぜひ参考にしてみてください。

また、活動係数というのは、環境省が発行している「ペットフード・ガイドライン」によってもともと決められた数値なので、わざわざ計算する必要はないですよ。

ペットフード・ガイドライン

少し計算が大変ですが、ワンちゃんに適したドッグフードの量というのは、健康維持に直結する大事なことなので、めんどくさがらずにぜひ計算してみてください。

ドッグフードを与えるときは回数にも注意

ここまでで、ワンちゃんに与えるドッグフードの量の平均値や、適切な給与量を導き出す計算方法などを紹介しましたが、最後にドッグフードを食べさせるときは回数にも注意が必要だということをお伝えしておきます。

人間の場合は、朝、昼、晩と 1 日 3 食が普通だと思いますが、ワンちゃんの場合は一般的に 1 日 3~5 回ドッグフードを与えるのがよいといわれています。

これは、内臓の問題や、1 度に食べる量が関係しており、特に子犬は消化器官がまだ未発達のため、少量ずつ何回かにわけて食べさせるほうが内臓に負担がかからずにいいということがわかっています。

回数を減らしたいがために、1 度に大量食べさせてしまうと、嘔吐や下痢を引き起こすことがあり、栄養をきちんと分解しきれずに腎不全になってしまうこともあります

これは、成犬でもシニア犬でも当てはまることで、ワンちゃんというのは人間よりも腸の長さが短いため、消化不良を起こしやすい動物です。

なので、きちんと消化させてあげるためにも、ドッグフードの量は少なめで、回数をわけて与えるようにしましょう。